椅子のリング

東京・御徒町で仕事をして居た頃、石留を近くの工房(石留屋さん)にお願いしていました。

私は、メレーダイヤの堀留や中石の留めをお願いしていましたが、

そこは、腕のいい石留屋さんなので、個人業者さんが多く出入りされていました。

たまたまそこで何度かお会いした方のリングが今でも印象深く、素敵に想い出されます。

その方は個人でデザイン・制作されていたのですが、石留屋さんでの待ち時間がいつも重なり

石留後の作品を見せて下さったのです。

主にリングでしたが、必ずデザインされた椅子にメインの石が座ったデザインでした。

かなりユニークなデザインでしたが、それだけではなく洗練されていました。

想像するのは難しいかと思いますが、残念ながら写真はありません。

その椅子は、石と合うようにデザインされていて、本当に素敵と思う作品でした。

私もデザインの詳細を覚えているわけではありませんが、とにかくお洒落でした。

その頃の私は、個人のデザイナーさんから依頼された作りの仕事や、大手のブランド品の原型などを作っていましたので、その時代の最新のデザインやユニークな一品ものを多く見る機会がありました。

沢山、個性的なデザインを見た中でも強く印象に残っているのが「椅子に腰かける宝石リング」でした。

その方はどうされているでしょう? 今も作られているかしら?

できれば、今、その椅子リングをもう一度見たいものです。

依頼された作品、原形はどれも、デザイナーの渾身の作なので、作る上での注文も多く、作り手としても知恵とセンスが必要でしたが、その分勉強になり、遣り甲斐がありました。

私は、会社に勤めているころからユニークな作品を作るのが好きだったので、奇抜な新作をよく担当していました。また、どんなデザイン画からも意図を読み取って作るようにしていました。時には、どう考えても、無理。。デザイン画で、このラインはここには繫がらないでしょう?という絵もありましたが、そういう場合は、どこにポイントを置いているのか?イメージは?どう形作って欲しいのか?何度も打ち合わせをし、模型で確認を取ったりしました。

今思うと、色々な会社のデザイナーと打ち合わせができ、バラエティーのあるデザインが作れたのは個人業者だったからだと思いますし、作り手としては恵まれた環境に居ました。

この間、インスタグラムの広告だったかと思いますが、石使いが洒落たリングを何点か見ました。なんだか懐かしさを感じました。石の大きさや今人気のある石は変わってきていますが、懐かしく感じたのは、リバイバル?または、基本の形が変わっていないせいなのか?

今は、私の記憶にあるようなユニークでデザイン性が高くて、少し軽めの印象にしたもの(少しシンプルに、大きさ重さも控えめ)が受け入れられるのかもしれないなぁ。。と感じました。

いずれにしても、日常使いでデザインを楽しむのは、いい傾向ですね。

 

 

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